業種べつ

台風後の問い合わせに備える屋根工事のホームページ準備

SHIROTSUME GRASS株式会社 / 2026年11月2日公開

台風が過ぎた翌朝や、大雪が降った次の日。屋根工事・板金工事をされている方なら、電話が鳴りやまない時期があることをよくご存じだと思います。「瓦が飛んだ」「天井にシミが出てきた」——そうした切迫したご相談は、検索の世界でも同じように起きています。「雨漏り 応急処置」「屋根 飛んだ どうする」といった言葉で、不安な方が深夜でも検索をしています。

ただ、その波が来てから慌ててページを作っても、検索に載って読まれるまでには時間がかかります。間に合わないのは当然のことで、無理もありません。だからこそ、平常時のいま、落ち着いて中身を用意しておく価値があります。この記事では、災害後に探している方が本当に読みたい内容と、そのページの組み立て方を、そのまま使える形でお伝えします。費用はかかりません。すべてご自身で用意できる内容です。

災害後に増える検索は「業者探し」ではなく「いま何をすればいいか」

先に結論から書きます。台風や大雪が通り過ぎた直後、スマートフォンで検索される言葉は「屋根工事 ○○市」のような業者探しの言葉ではありません。もっと切羽詰まった、その場の対応を知りたい言葉が先に来ます。

  • 雨漏り 応急処置
  • 瓦 飛んだ 応急
  • ブルーシート 自分で 屋根
  • 屋根 修理 火災保険 使える
  • 天井 シミ 広がる 原因

つまり、その時間帯に検索している方は、まだ会社を比べる段階にいません。バケツを置きながら、濡れた床を拭きながら、片手で調べています。この状態の人に向けて、会社案内や施工実績のページを用意していても、受け皿にはなりにくいのです。もったいないのは、技術も人手もある会社ほど、こうした「困っている最中の言葉」に答えるページを持っていないことです。

読まれる順番は「落ち着く → 連絡先を探す」

実際の動きを順番に並べると、こうなります。

  1. 被害に気づく。屋根の一部がめくれている、天井にシミが出ている。
  2. スマートフォンで「雨漏り 応急処置」などと検索する。
  3. 開いたページに、いまやってよいことと避けることが書いてある。少し落ち着く。
  4. 「これは自分では無理だ」と判断する。
  5. そのページの中で、連絡先・対応エリア・受付時間を探す。
  6. 電話をかける、またはフォームから送る。

ポイントは4から5への移り変わりです。不安が少し和らいだ直後に、はじめて「誰に頼むか」を考えます。このとき手元に開いているページに電話番号が見当たらなければ、わざわざ会社名を控えて検索し直す人は多くありません。別のページへ移ってしまいます。だから、応急処置を説明するページそのものに連絡先を置いておくことが要になります。

災害が来てから作るのでは間に合いにくい

新しく作ったページが検索結果に出てくるまでには、ある程度の時間がかかります。台風が上陸した当日に書き始めても、いちばん読まれる数日間を逃してしまうことが珍しくありません。順位や表示の時期は約束できるものではありませんが、少なくとも「災害の前に置いてあること」が前提条件になります。

ページを用意する時期の考え方は、閑散期にホームページへ書くべき内容の整理の仕方と近いものがあります。手が空いているうちに、現場で何度も説明してきた内容を文字にしておく、という進め方です。

作っておいて無駄にならない理由

こうしたページは、災害のときだけ読まれるわけではありません。平常時にも、次のような検索で少しずつ読まれ続けます。

  • 台風の前に屋根を点検しておきたい
  • 雪が積もったとき、屋根に上ってよいのか知りたい
  • 古い家を買ったので、屋根の寿命を知りたい

備えの段階で読んだ人は、その場では連絡してこないかもしれません。それでも、いざというときに「前に読んだあの会社」を思い出す入口にはなります。一度書いておけば、毎年の台風シーズンごとに日付と内容を見直すだけで使い続けられる点も、負担が少ないところです。

次の章から、そのページに具体的に何を書き、どこに何を置くかを順番に整理していきます。

上部に置くべき3つ:電話番号・対応エリア・受付時間

台風の翌朝、屋根から雨が落ちてきている状態でスマートフォンを握っている方は、会社の理念や沿革を読む余裕がありません。ページを開いて最初に見える範囲(スクロールしない画面)で「ここに今すぐ電話していいのか」が分かることが、すべてに優先します。判断に必要なのは次の3つです。

上部に置くべき3つ:電話番号・対応エリア・受付時間

最初の画面に置く3項目

上部に置く項目 書き方の例 なぜ必要か
電話番号 「雨漏り・屋根の緊急相談 0120-○○-○○○○」と大きく表示し、番号をタップするとそのまま発信できるようにする 手が濡れている、片手がふさがっている状況でも一動作でつながる。番号を覚えてかけ直す手間をなくす
対応エリア 「○○市・△△市・□□町(□□町は一部地域)」と市町村名を具体的に並べる 「近隣地域」だけでは自分が含まれるか分からず、調べ直す間に別の会社へ移ってしまう
受付時間と臨時対応 「平日8:00〜18:00/台風・大雪の直後は土日祝も電話を受け付けます」 夜間や休日にかけてよいのか迷う人が多い。臨時対応の有無を先に書けば、かける踏ん切りがつく

「お気軽にお問い合わせください」では足りない理由

不安なときの人は、断られることや、見当違いの連絡をしてしまうことを恐れます。「お気軽に」という言葉はこちらの姿勢を伝えるだけで、相手の疑問(エリア内か、今かけていい時間か、お金はかかるのか)には何ひとつ答えていません。答えが書いていないと、人は連絡をやめるのではなく、答えが書いてある別の会社に移ります。もったいないのは、対応できる相手を取りこぼしてしまうことです。

費用と混雑状況は、正直に書くほど信頼される

あわせて上部近くに置いておきたいのが、次の2つです。

  • 現地調査の費用:「現地調査・お見積りは無料です(○○市内)」「遠方は出張費○○円をいただきます」など、無料か有料かをはっきり書く。来てもらった後で請求されるのでは、という不安が大きいためです。
  • 現在の混雑状況:「現在ご依頼が重なっており、ご連絡から3日ほどお待ちいただく場合があります」。待たせることを先に伝えるのは勇気が要りますが、後から知らされるより納得されます。応急処置の案内を添えれば、待つ間の不安もやわらぎます。

混雑の記載は、台風の直後に一行だけ書き換えられるよう、編集しやすい場所に置いておくと運用が楽になります。

スマートフォンで見られる前提で整える

災害直後の閲覧はスマートフォンがほとんどです。電話番号の文字は本文より明らかに大きく、ボタンは指の腹でそのまま押せる大きさ(高さ44ピクセル以上が目安)にします。ボタンとボタンが近すぎて誤って別の場所を押してしまう状態は避けてください。実際にご自身の端末で開き、片手で、画面を拡大せずに電話がかけられるかを確かめておくと確実です。スマートフォンでの見え方の確認方法もあわせて見直しておくと安心です。

最初の画面に置く3項目

  • 電話番号大きく表示しタップですぐ発信できる形式にする
  • 対応エリア具体的な市町村名を並べて対象か迷わせない
  • 受付時間と対応夜間休日や災害後の臨時対応の有無を明記する

応急処置のページ:やってよいこと・絶対に避けること

台風や大雪の直後、雨漏りを見つけた方がまず探すのは「いま自分で何をすればいいか」です。屋根の専門家であるお店・会社が、その答えを先に書いておく。これが災害後のページの中心になります。順番としては「室内を守る」「記録を残す」「屋根には上がらない」の三つです。

やってよいこと:すべて室内側でできる

  1. 水を受ける:落ちてくる箇所の下にバケツを置き、中に雑巾や新聞紙を入れると水はねと音が減ります。下に段ボールを敷くと床の傷みも防げます。
  2. 家財を動かす:家電、コンセント、布団、書類を濡れない場所へ移します。電気製品が濡れているときは触らず、分電盤(ブレーカー)でその部屋の電気を落としてから対応します。
  3. 天井のふくらみに近づかない:天井板が水を含んで垂れ下がっている場合、落下することがあります。真下から見上げず、その部屋から人を離します。
  4. 写真を撮る:濡れた天井・壁のシミ、床の水たまり、室内から見える破損箇所を、広く写した1枚と近づいた1枚の両方で撮ります。撮影日時が残る設定だと、後の手続きで役に立ちます。
  5. 連絡する:状況を伝えられる範囲でメモしておくと、電話口でのやり取りが早く済みます。

絶対に避けること

  • 雨や風のなか屋根に上がる:濡れた屋根材は想像以上に滑ります。特に瓦やスレートは、見た目が無事でも下地が傷んで踏み抜けることがあります。
  • 脚立での無理な作業:風が残っている日の脚立は、わずかな横風でも倒れます。高さ2メートルほどからの転落でも重いけがにつながります。
  • 飛散してきた物に素手で触れる:割れた屋根材やトタンの切り口は鋭く、釘が付いたままのこともあります。
  • 自分でブルーシートを張る:屋根の上での作業に加え、固定が甘いと翌日の風でシートごと飛び、広い範囲を傷めたり近隣に被害を出したりします。土のうでの押さえ方や張る向きには手順があり、業者が養生する理由はここにあります。

ページにはこう書くと伝わります

かしこまった注意書きより、話しかける調子のほうが読まれます。例えばこんな書き方です。

「雨漏りを見つけたら、まず室内の対応だけで大丈夫です。バケツを置いて、濡れて困るものを動かしてください。屋根の上は私たちが参ります。雨や風が残っている日は、どうか屋根や脚立に上がらないでください。毎年この時期、点検中に落ちてしまう事故が起きています。ブルーシートも、張り方を誤ると翌日の風でかえって被害が広がります。濡れた場所の写真だけ撮っておいていただけると、その後の話が早く進みます。」

文章に加えて、バケツの置き方、天井のシミ、養生したブルーシートの写真が1枚ずつあると理解がぐっと早まります。普段の現場で撮りためた写真で構いません。写真の添え方は施工写真の載せ方の考え方がそのまま使えます。読んだ方が落ち着いて動けること、それがこのページの役割です。

応急処置の伝達ポイント

室内でやること

  • バケツなどで水を受ける
  • 濡れる家財を安全な場所へ移す
  • 被害箇所の写真を撮影する

絶対に避けること

  • 雨や風の中で屋根に上がる
  • 脚立で無理な高所作業を行う
  • 自分でブルーシートを張る

火災保険の申請:一般的な流れを、断定せずに書く

台風や大雪で屋根が傷んだとき、多くの方が最初に気にされるのが費用です。風災・雪災は、加入している火災保険の補償対象に含まれている場合があります。ただし、対象になるかどうか、いくら支払われるかを判断するのは保険会社です。ホームページには「こういう流れで進みます」という一般的な手順を落ち着いて書いておき、結果の約束はしない。これが、後々のトラブルを防ぐいちばん確実な書き方です。

火災保険の申請:一般的な流れを、断定せずに書く

ページに載せておきたい一般的な流れ

  1. 保険証券を確認する……保険会社名、証券番号、風災・雪災が補償範囲に入っているか、免責金額(自己負担として差し引かれる額)の記載を見ます。証券が見当たらなくても、保険会社に連絡すれば確認できる旨を添えておくと親切です。
  2. 保険会社または代理店に連絡する……被害が出た日、場所、状況を伝えます。連絡の時点で手続きの案内や書類が届きます。
  3. 被害箇所の写真を撮る……詳しくは下のコツをご覧ください。
  4. 修理業者に見積もりを依頼する……被害箇所ごとに項目を分けた見積書が必要になることが多いです。
  5. 保険会社の調査……鑑定人が現地を見に来る場合と、書類だけで進む場合があります。
  6. 結果の通知……支払いの可否と金額が知らされます。ここまでに数週間かかることもある、と目安を書いておくと問い合わせが落ち着きます。

写真の撮り方は、具体的に書くほど喜ばれる

被害直後の写真は後から撮り直せません。応急処置で屋根に上がらないようお伝えしたうえで、地上や窓から安全に撮れる範囲でのコツを書いておきます。

  • 建物全体が分かる引きの写真と、傷んだ箇所に寄った写真の両方を撮る
  • どの面(南側・道路側など)かが分かる角度を入れる
  • 落ちた瓦や飛散物も、落ちている場所ごと撮っておく
  • スマートフォンの日付が記録される設定にしておく、または新聞などと一緒に写す
  • 室内の雨染み、濡れた家財も同様に撮っておく

書いてよい表現と、避けたい表現

避けたい表現 書いてよい表現
必ず保険金が下ります 風災・雪災が補償対象に含まれている場合があります。判断は保険会社によります
自己負担ゼロで直せます 免責金額の設定により、自己負担が生じる場合があります
保険申請はすべて当社が代行します 申請はご契約者様ご本人の手続きです。写真や見積書のご用意をお手伝いします
経年劣化でも通せます 経年劣化と判断された箇所は対象外となることがあります

なぜ、ここを慎重に書くのか

断定的な表現は、短期的には問い合わせが増えるように見えるかもしれません。ただ、支払われなかったときに「話が違う」となり、せっかくの信用が一度で失われます。保険申請の代行をうたう業者をめぐる相談は各地の消費生活センターにも寄せられており、同じ言い回しをしていると、まじめにやっている会社まで同じ目で見られてしまいます。

むしろ「結果はお約束できませんが、手続きに必要な写真と見積書はきちんとご用意します」と書いてあるページのほうが、読んだ方には誠実に映ります。施主の不安に応える書き方と同じで、先に正直な条件を出しておくことが、結果として相談のしやすさにつながります。

訪問営業への注意喚起は、地元の会社だからこそ書ける

台風や大雪のあと、「近所で工事をしていて、お宅の屋根が浮いて見えました」と突然訪ねてくる営業が増えます。家の方は不安なうえに、屋根の上は自分の目で確かめられません。その場で判断を迫られて契約してしまい、あとから困るという相談は毎年のように起きています。

この状況に対して、地域で実際に屋根を直している会社が「こういう点を確かめてから決めてください」と書いたページは、他のどんな情報よりも読まれます。工事をしている人が言っているから、という説得力があるからです。そして読んだ人は、親切に教えてくれた会社として名前を覚えます。

注意喚起のページに書くとよい5つの判断材料

  1. その場で契約書にサインしない。屋根は急いで直したくなりますが、応急処置と本工事は別です。「今日中に決めてもらえれば安くなる」と言われたら、いったん家族に相談すると伝えてよいこと。
  2. 見積書を書面でもらう。一式いくら、ではなく、足場・材料・工事内容が項目に分かれているか。口頭の金額だけで進めないこと。
  3. 会社の所在地と固定電話を確認する。携帯番号しか書かれていない名刺の場合、あとから連絡が取れなくなることがあります。住所を地図で調べてみるだけでも違います。
  4. 訪問販売はクーリング・オフの対象になり得ること。自宅に突然訪問されて結んだ契約は、契約後の一定期間内であれば書面で解約できる制度の対象になる場合があります。期間や条件は契約の形によって異なるため、「該当するかどうかは消費生活センターなどに確認してください」と添えて書くのが安全です。
  5. ひとりで決めず、相談先を持つ。家族、自治体の相談窓口、消費生活センター(消費者ホットライン188)など、第三者に話せる先があることを具体的に書いておきます。

他社を名指しで批判しない

注意喚起を書くときに気をつけたいのは、書き方の角度です。「悪質業者が横行しています」と煽る文章は、読む人を不安にさせるだけで、結局は「ではどこに頼めばいいのか分からない」で終わってしまいます。また、特定の会社や業態をまとめて批判する書き方は、こちらの信用も下げます。

目指すのは、判断材料を渡すことです。「確かめるとよいのはこの5点です」「うちに頼まない場合でも、この項目だけは聞いてみてください」という立ち位置で書くと、押しつけがなく読み進めてもらえます。

自社が確かめられる状態にしておく

人に「会社の所在地と固定電話を確認してください」と伝える以上、自分の会社の情報も同じページからすぐ確認できるようにしておきます。注意喚起のページの下に、次の情報へのリンクか、短い一覧を置いておくとよいでしょう。

  • 会社の所在地(地図を載せる、または住所をそのまま記載)
  • 固定電話の番号と受付時間
  • 代表者名
  • 建設業許可の番号(取得している場合)、加入している損害保険
  • 地域で実際に施工した屋根の写真と、どこを直したかの説明

施工写真は、きれいな完成写真だけでなく、どんな傷み方だったかが分かる一枚を並べると伝わります。載せ方の工夫は施工事例・ビフォーアフター写真の載せ方も参考になります。

このページは、災害が起きてから作ろうとすると、現場が立て込んで手が回りません。落ち着いている時期に一度書いておけば、その後は電話番号と受付時間を見直すだけで使えます。

まとめ:平常時の今こそ、ページの中身を整えておく

台風や大雪のあとに必要になるページは、残念ながら台風のあとには間に合いません。検索に載るまでには時間がかかりますし、何より、現場が動き出してからページの文章をじっくり考える余裕はないからです。だからこそ、風も雨も落ち着いている今のうちに、中身だけ先に用意しておく価値があります。

用意しておく4点

  1. 応急処置のページ…ブルーシートを自分で張る危険、室内でできる水受けや家財の移動、写真を撮っておくことなど、やってよいことと避けることを分けて書く。
  2. 火災保険の一般的な流れ…風災による被害は対象になる場合があること、申請の順番、判断はあくまで保険会社によること。断定した表現は使わない。
  3. 訪問営業への注意喚起…その場で契約を迫られたときの断り方、契約後の解除について相談できる窓口があること。地元で仕事をしている会社が書くからこそ、落ち着いて読んでもらえます。
  4. 連絡先…電話番号・対応エリア・受付時間を、ページの一番上にも置く。急いでいる人は下まで読みません。

備えは約束ではなく、可能性

これらを整えたからといって、検索順位が上がることも、問い合わせが何件来ることも、お約束はできません。それは誰にも言えないことです。ただ、困っている人が「雨漏り どうする」と調べたときに、読める説明がそこに用意されていなければ、届く可能性そのものが生まれません。備えるというのは、その可能性を残しておく作業だと考えています。

まずは一本、応急処置のページから書いてみてください。専門の会社に頼まなくても、現場で毎回お客様に説明している内容をそのまま文章にすれば、それが一番わかりやすいページになります。

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